トレードルールを構築するにあたり真っ先に考えることは、
テクニカル的な要素がほとんどだと思いますが、
これ以外にも考えるべきことはいくつかあり、
その代表的なものが「勝率」と「リスクリワード」です。
優位性に優れたテクニカル分析をマスターしていても、
「勝率」と「リスクリワード」を無視していては、
なかなか勝ち組トレーダーの仲間入りはできませんので、
これらについても真剣に考えてみましょう。
●勝率にこだわりすぎてはいけない
「勝率」とはトレード全体数に対する勝ちトレード数の割合です。
(ここでいう勝ちトレードは利益になったトレードのことです)
当然のことながら、理想的な勝率は100%なのですが、
トレードというものを知れば知るほど勝率100%は非現実的な数字であり、
目標数値としてもメンタル的にあまり好ましくない数字であることに気づかされます。
トレードとは相場環境を把握した上で、
売りと買いのどちらか勝つ確立の高い方に攻めていくものなので、
当然、思惑と反対に価格が伸びることはトレードの性質上どうしようもありません。
勝つか負けるかは蓋を開けるまで分からない、
つまり自分自身の外側の要因が絡んでくる事象に対し、
100%を求めるのは非現実的ですよね?
極めるべきことは相場環境をしっかり把握する、適切な資金管理をする等、
自分自身でコントロールできる内側の要因なのです。
なので勝率60%とか70%を基準にしてトレードした方が現実的であり、
トレードにおける精神状態も健全にキープすることができます。
10トレード中、4回は負けてもいいと思えれば精神的にも楽ですよね?
たまたま10回とも勝ったとなったらテンションも上がりますし(笑)
また、嬉しいことにトレードというのは勝率を競うゲームではないので、
「稼げる=勝率が高くないといけない」ということはありません。
勝率が30%でも利益を残すことは十分に可能であり、
その鍵を握るのが「リスクリワード」です。
●勝率とリスクリワードのバランスを考えよう
「リスクリワード」とは予定される損失と利益の比のことです。
例えば、
あるトレードにおける予定損失が10,000円、予定利益が20,000円の場合、
リスクリワードは「1:2」となります。
予定利益が30,000円であれば「1:3」、
予定利益が10,000円であれば「1:1」ですね。
リスクリワードを決めてトレードすることは非常に重要で、
「勝率」の設定に大きく影響してきます。
リスクリワード「1:2」のトレードの場合、単純計算で、
3回トレードする内、1回勝てれば収支はトントンです。
(手数料やスワップ等も考慮するとトントンにはなりませんが、ここでは割愛)
つまり勝率が40%以上であれば十分に利益が残せる計算です。
このように予めリスクリワードを設定してトレードすることで、
自分が最低限どれだけの勝率を残さなければいけないかが明確になります。
「じゃー、リスクリワードを1:5や1:10にして勝率10% 以下のトレードでもいいじゃん!」
「おれは1回のトレードですべての負けを取り戻すスタイルでいくぜ!」
こういう考えがでてくるかと思いますが、
あなたのメンタルがそれが耐えられるでしょうか?
最終的にプラス収支なることが十分に想定されていても、
負けトレードが続くというのは思っている以上にメンタルをやられます。
9連敗した後に何事もなかったようにトレードして、
じっくりと損失をリカバリーできるだけの利益がでるのを待つことができますか?
僕には無理です・・・(笑)
逆に9連勝した後のたった一回の負けで全ての利益を吐き出すような
リスクリワード設定もおススメしません。
結局、そこそこに負けトレードがありながらもそれ以上の勝ちトレードがあり、
尚且つ、一つ一つのトレードが損失<利益が成り立っていることが、
メンタル的に最もいい状態であると思っています。
「勝率60%かつリスクリワード1:1.5」みたいなね。
計算上は十分に利益が残せる数字ですよね?
●リスクリワードの決め方
リスクリワードの決め方に決まりはありませんので自由ですが、
決めるにあたり自身のトレードルールと照らし合わせることは必須です。
トレンドの波に乗って大きく利益を狙いにいくトレードであれば、
1:2や1:3でも全然問題ありませんが、
レンジの間をコツコツと取りに行くようなトレードには適しませんよね?
ボラティリティが小さい相場でも同じです。
50Pips程度しか動かない相場に対して、
損失50Pips、利益100Pipsのリスクリワード1:2が適さないのは明らかですよね?
リスクリワードは自身がどういうトレードスタイルを持っているのか、
そして過去のトレードを振り返りながら決めていきましょう。
ちなみに僕の場合は1:1.2~1:1.5でトレードしています。
質問があればドシドシどうぞ!!

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