裁量トレーダーの多くが活用しているサポート・レジスタンス。
なぜ価格がサポート・レジスタンスに反応して反発したり、
或いはブレイクしたりするか考えたことがあるでしょうか?
安値切り下げの起点となったレジスタンスだからとか、
安値を何度も止められているラインだからサポートとして機能する、
という考えも決して間違ってはないですが、
この考えはサポート・レジスタンスとしての本質からは外れています。
ではサポート・レジスタンスの本質とは何か?
その答えを知るカギが価格の値動きの理解にあります。
●なぜサポート・レジスタンスとして機能するのか?
まずはこちらのチャートをご覧ください。
チャート左端から上昇トレンドになっています(教科書通りですね)。
最終的に高値ライン(青いところ)がレジスタンスとなり価格が反発していますね。
ではなぜこの高値はレジスタンスとして機能したのでしょうか?
ちょっと考えてみてください。
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では一緒に紐解いていきましょう!
チャート左端からロングポジションを持っているとすれば、
上昇トレンドが続いている間はどんどん含み益が膨らんでいる状態です。
しかし含み益はあくまで含み益なので確定した利益ではありません。
必ずどこかで利益確定の売りを入れなければいけません。
あなたならどういう動きがあると利確したくなりますか?
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教科書通りにいくなら上昇トレンドが崩れた所ですね。
高値から赤ラインの安値までの動きが下降トレンドになっているので、
ここで利確してもいいですし、安値ラインを抜けた時点で利確してもいいですね。
つまりこの相場状況であれば、
青の高値から徐々に買いポジションが消化されていき、
売りポジションが徐々に増加していることをチャートが示しているのです。
今まで圧倒的に買い側に傾ていた相場が、売り側にも傾きだしている状態です。
数値で表現するならば、買い手と売り手の比率が90:10から70:30に変わってるといったところでしょうか。(数値は適当です)
上昇トレンドが続いていたチャート右端では、
高値を更新する度に利益確定の売りや、
もう上昇トレンドが終わったと思って新規に売り注文を入れる人がいた訳ですが、
(だから高値から下落するのです)
まだまだ売り手より買い手の方が多い状態が続いてるため、
高値をバシバシ超えていったわけです。
結論、それら高値は当然レジスタンスとしては機能し難いわけです。
価格が安値ライン(赤いところ)を抜けたあたりから、
それまでの下降トレンドからも伺えるように、
売り手も徐々に増加しているのが分かります。
それまで買い手と売り手の比率が90:10だったのが、
80:20⇒60:40とどんどん売り手側に相場が傾ているのです。
上昇トレンド中の高値トライとは明らかに状況が変わっていて、
高値に近づけば近づくほど、利益確定の売りや、
高値反発を狙った新規売りが入りやすい状況になるのです。
高値付近における買い手と売り手の比率は40:60もしくは30:70というところでしょうか。
だから青いポイントの高値ラインはレジスタンスとして機能し易くなるのです。
サポートやレジスタンスはそれ単体だけを見て判断しても効果は半減です。
過去の動きから紐解いて「なぜこの局面では優位性があるのか?」
ということに着目して分析することが重要なのです。
質問があればドシドシどうぞ!!

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